2014年10月27日月曜日

本の梱包は上手いのですが、

 山から下りる途中、久々に郷土史の先生を訪ねた。先生はすっかり足を悪くされ、運転免許を返上して図書館に行くことも、大好きな映画に行くこともままならない状況のようだ。
 その日も机の上には何やら分厚い本が広げられ、「この頃すっかり本を読むのがしんどくなってねえ」とやや自嘲気味に、そして少し寂しそうに言われる。
「それにしてもややこしそうな本ばかりですね。」と言うと、「変なものばかりです。片付けたいと思っているのですが、古本屋も引き取ってはくれまいと思っていたら、何とか言う会社が整理してくれるそうです。そのためには梱包して送らねばならないのです。それが大変で」。
「その時は連絡してください。いつでも手伝います。僕の本の梱包技術は知っているでしょう」
 以前不要な本をあるところに寄贈したいと言うことで手伝いに行き、見事な手捌きを披露したことがある。
 若い頃、学校を休学して東京の本屋で仕事をしたことがあって、返本作業をよくさせられたので本の梱包はお手の物なのだ。
 そのことに触発されたのかどうかはわからないが、我が家の本棚の整理をはじめてしまった。びっくりすることに、読んでない本のなんと多いこと。そこで、思いきって2度と読みそうにないものを捨てることにした。しかしである。情けないことになかなか捨てきれない。たぶん読むことはないだろう、いやきっと読まないだろうと思われる本をまた本棚に戻してしまう。
 未練タラタラなのだ。
 これでは片付かないとわかっているのだが、やっぱりダメなのだ。まるで私の人生そのものだ。過去を引きずってもう少しいきていくしかないのか。

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